以前購入したMacBook Pro 2018 15インチの上位モデルには内蔵のGPUとしてAMDのRadeon Pro 560Xが内蔵されています。
搭載しているVRAMは4GB。
CPUに内蔵されているIntel UHD Graphics 630よりは3倍くらい速く、一応そこそこの速度はあります。
しかしあくまでモバイル用のGPUなんでそんなにゲームがバリバリ動くようなものでもないし、GPGPUでパフォーマンスを求めるような人はeGPUを使っているケースが見られます。
んで、私はゲーム目的、GPGPU目的(Deep Learning目的であったが後にこれは使えないことがわかった)で購入しました。
あとRadeon RX 580がここ最近セールで安くなってたり、ゲーム(Windows版)が貰えたりするっていうのも購入を後押ししました。
目次
eGPUエンクロージャー&ビデオボードの選定
購入したビデオボードは(MSIのRADEON RX 580 ARMOR MK2 8G OC)[https://jp.msi.com/Graphics-card/Radeon-RX-580-ARMOR-MK2-8G-OC]です。
正直、最初はNVIDIAのボードでGeForce 1060とか1070にしたいなぁ〜なんて考えていました。
しかし、今のMacってGeForceシリーズとめちゃくちゃ相性が悪くてどうも使い勝手がまともじゃないらしいんですね。
eGPUを接続するタイミングとかあったり、普通にシャットダウンができなかったりとかあったりして。
また、NVIDIAは一応Mojave対応のドライバをリリースしようとしているそうですが、OS側に制限があってドライバを開発できないそうです。
NVIDIA、macOS 10.14 MojaveへアップグレードしたMacでNVIDIA GPUのパフォーマンス低下やCUDAが利用できない問題に対してコメント。 | AAPL Ch.
それでAMDのRadeonだったら普通に使えるっていうのでRadeonにしました。
ついでにMSIのボードはセールで安くなってたりしたので。
次にエンクロージャー(ケース)の選定。
これもいろいろあって最初はRazerのCore Xにしようかと思ってました。
でもこのエンクロージャー、在庫がなくって全然売ってないんですね。もう販売やめたんでしょうか?
というわけで手に入りやすいAkiTIO Nodeにしました。
AmazonにはWindows 10専用とありますが、普通にMacでも使えます。
開封
Akitio Nodeの開封
まず届いた箱がかなりデカイ。
中身は分厚いクッションで覆われている。
そしてeGPUエンクロージャーの筐体。これも結構デカイ。
参考にiPhoneXを置いてます。やっぱりデカイ。
eGPU本体の裏側。
ACのインレット、電源スイッチ、Thunderbolt3 x 1があります。スロット幅は2つ分。
エンクロージャー以外の中身。
電源コード、Thunderbolt3ケーブル、シール、説明書、タイラップなんかが入ってます。
ビデオボードの開封
購入したビデオボードであるMSIのRADEON RX 580 ARMOR MK2 8G OCのパッケージ。
箱の裏側。
箱から中身をを取り出した。
上に乗ってるMSIの黒い箱の中はシール、説明書、制御用のツールアプリ(Windows用)。
黒い箱の下はビデオボード本体。
ヒートシンク、ファンがゴツいです。
このRX 580のTDPは185W。私が昔使っていたビデオボードであるGeForce 4200 Tiは35Wだそうだ。
すっごい熱くなってるね。温暖化だわ。そりゃごっつい冷却装置が必要ですわ。
eGPUエンクロージャーへのビデオボード取り付け
Akitio Nodeはドライバーとかなくても指で回せるタイプのネジが付いています。
ネジを外して中のトレーを引き出した状態です。
このケーブルは6pin+2pin(8pin)のタイプの補助電源が2つ分あります。
そのため補助電源が2つ必要なビデオボードでも使用できます。
今回入れるMSIのRADEON RX 580 ARMOR MK2 8G OCは8pinの補助電源が1つ必要です。
ビデオボードをスロットに挿入して補助電源もつけた状態。
上からの写真。
ビデオボードとeGPUの基板側がほぼスペースがなく、ちょっとくっついている状態です。
MacでeGPUを使用
Mac側では特に何もすることもなく、Thunderbolt3のケーブルをつないでeGPUの電源を入れるだけで、Mac側ではビデオボードが認識されます。
ちゃんと認識されていればシステム情報にGPUの情報が表示されます。
アクティビティモニタにも使用率が表示されるようになります。
また、eGPUはアプリケーションで使用されてない時であればいつでも接続解除できます。
eGPUで果たしてどのくらい処理速度が向上するのか?
とりあえずMacのベンチマークの定番であるGeekbenchを試してみました。
試したのはComputeによるOpenCLのベンチマーク。
結果はそれぞれ以下の通り。
Intel UHD Graphics 630 - 22128
AMD Radeon Pro 560X - 60131
AMD Radeon RX 580 - 124290
Radeon Pro 560XはIntel UHD Graphics 630より3倍くらい速く、Radeon RX 580はPro 560Xより2倍以上速いという結果になっています。
ちなみにRadeon Pro 580を搭載している2017年のiMacは116989というスコアとなっているため、RX 580は6%ほど速いということになります。
iMac (27-inch) Benchmarks (June 2017) - Geekbench
2018年11月にMacBook Pro 15インチはCTOのオプションでVega16とVega20(ともにVRAM 4GB)が選択できるようになりました。AppleInsiderの記事によるとVega20のOpenCLスコアが71937となっているため、RX 580は70%以上速いということになります。
その他
Akitio Nodeとビデオボードのファンの音が常に低い音で「ゥァ〜〜〜」って感じで鳴っているので意外とうるさい。かなり気になる。なので普段使いしたいとは思えませんでした。
そしてこのAkitio Nodeなんだが、使ってみてから初めて気づいた。Thunderbolt3経由での充電が15Wなのである。
一応このことは本家の仕様にも記載がある。が、知らなかった!
そのため、普通の充電器も接続しておかなければMacのバッテリーはどんどん減っていくこととなる。
まとめ
結論として、RX580をeGPUとして取り付ければ、GPU性能は2倍くらいになる!ちょっと煩い!普通の充電器も必要!