最近はアップルがスマートグラス(ARグラス、スマートメガネ、ARメガネ)を開発しているなんていう噂がある。
Appleの「ARメガネ」がなんと新型iPhoneイベントで同時発表? | ギズモード・ジャパン
https://www.gizmodo.jp/2017/08/ar-glass-iphone-8.html
スマートグラスといえばGoogleが数年前に開発をしていたものの結局開発者向けのGoogle Glassを出しただけで終わった。Googleのプロジェクトはその後、企業の業務向けの製品として販売がされている。Google Glassがコンシューマー向けに販売されずに終わった大きな理由としてプライバシーへの懸念という点がある。
目次
スマートグラスとはそもそも何なのか
スマートグラスはメガネ型デバイスで、メガネのレンズ部分もしくはプリズムに映像を映し出したりしてユーザーの生活や仕事をサポートしてくれるようなデバイスである。映像以外にも骨伝導で音声を出すこともできる。またカメラがついており見たものを静止画、ビデオで記録したりビデオチャットもできたりする。いうならばメガネにスマートフォンの機能がついたような感じのものなのである。
スマートグラスのメリット
スマートグラスの機能は基本的にスマートフォンにも付いているようなものなので、「そんなもんスマートフォンでもいいじゃないか」っていう人もいるかもしれないが、スマートグラスには「常にメガネとして身につけている」という非常に大きなアドバンテージがある。
常に身につけているメリット
スマートフォンの場合は使用するときにポケット、もしくはバッグから取り出す必要がある。しかしメガネは常に顔に身につけているのでそもそも取り出すという動作をせずとも使用することができるのである。
常に身につけているものとしてはスマートウォッチもあるが、スマートウォッチは見るときに腕を自分の方に向ける動作が必要となる。その上操作するとなると反対側の手を使用する必要がある。
スマートグラスは視線を動かすだけで操作も基本的に音声なので自然なのである。
AR表示による現実と仮想現実の融合
スマートグラスの大きな特徴に、映像を現実世界を組み合わせて表示を行うAR(Augmented Reality)表示ができることにある。この技術を利用すれば例えばこんなことが可能になる。
- 移動している時のナビゲーション表示を現実の道路に合わせて表示を行う
- 部屋やテーブル上に何かを置いたりデザインするときの事前の完成予想のCGを実際の世界の物に合成して表示ができる
- 料理をしているときにレシピを料理しながら確認することができる。レシピを確認するために食材から目を離して他のデバイスを見る必要はなくなる
- メジャーがついていないグラスの液体の容量の計測
攻殻機動隊の電脳とまではいかないが、それに近づいた生活が体験できるはずである。
スマートグラスのデメリット
一方、当然の事ながらデメリットも存在する。それはすでにグーグルグラスが色々と洗い出したものでもある。
スマートグラスをかけなければならない
常に身につけているので、逆にメガネをかけることが嫌な人にとってはある意味苦痛である。またメガネをかけるというのは見た目にも影響するため、見た目に影響がないスマートフォンの方がいいという人も中に入ると思う。
プライバシーへの懸念
常にカメラがついたデバイスを身につけているということは、人と会うとき、どこかの施設に入るときになんらかの制限を課せられる可能性もある。人は勝手に自分の写真を撮られたりすることを嫌がるだろうし、施設、お店なんかでは入店できませんとかメガネを外してくださいなんて言ってくるかもしれない。
バッテリーの持ち
これはGoogle Glassの時も散々言われていたことだがバッテリーの持ちが悪いという大きなデメリットがある。Google Glassの時は頻繁に使用して6時間ほどしか持たなかったそうなので、朝起きてから夜寝るまでの時間(おおよそ16時間)は持たないのである。少なくともこの時間持たないと一日使えるとは言えない。
ユーザーの生活を補助して効率を高めるはずのデバイスなので起きている間は使えないと困る。
新しいグーグルグラスでは50%バッテリー容量を改善したとなっているので、これについてはそのうち問題が解決できそうである。
スマートグラスは普及するか
グーグルグラスが業務用に導入が続いているので、スマートグラスは確実に業務用途の需要が存在する。
新型 Google Glass 発売、約20万円で法人向けソリューションつき - Engadget 日本版
http://japanese.engadget.com/2017/08/07/google-glass-20/
私はスマートグラスは普及すると考えているが、そのためには既存のメガネと見た目的に同じようなレベルにならなければならないと思う。
ウェアラブルデバイスを身につける上では、つけている本人も、周りからユーザーを見る目も、不自然感があってはならない。
アップルの開発中?のデバイスはうまいことその辺を解決してくれるのではないかと期待している。